2017年07月23日

映画「ナラタージュ」行定勲監督


監督は、社会現象になった「世界の中心で、

愛をさけぶ」からロマンポルノ「ジムノペディ

に乱れる」まで様々なアプローチで愛を描いて

きた行定勲。主演は「花より男子ファイナル」

「陽だまりの彼女」などで真っ直ぐな青年の

愛を演じてきた松本潤。一見、意外なタッグ

に映るかもしれないが、実は運命的な出会い

だった。行定監督が原作小説を映画かしたいと

動き出したのは12年前。高校教師と生徒とし

て出会った葉山と泉が、時を経て再会し、一生に

一度の恋に落ちるーーーきれいごとではない恋愛

を、性愛を含めて真正面から描いている島本理生

(原作者)の世界観に惚れ、葉山を演じられる俳優

をずっと探してきた。そして浮上してきたのが、

30代を迎えた松本潤。彼もまた30代だからこそ

演じられる役を探していた。出会うべきして出会っ

たのが「ナラタージュ」だった。この二人に共通す

るのは、色気。松本が本来持ち合わせているスター

性やきらめきを抑制することで、葉山というキャラ

クターの苦悩を表現してる。そのために松本は、

通常100として、葉山を演じるために目力を

40まで遮蔽してほしい、ちう行定監督の言葉を

ヒントに役づくりに臨んだ。実際、撮影現場に

葉山としてたたずむ松本は「これが松潤?」と

目を疑いたくなるほどだった。

NARA9.jpg

たとえば高校時代の回想で、葉山が泉に自分が抱

えていることを告白する海辺のシーン。台本にして

3ページ、撮影の尺としては約5分半、セリフに

「........」の多い難しいシーンだが、松本は淡々と、

ときどき言葉を詰まらせるようにセリフを発するこ

とで葉山の心情を表現。100から40に遮蔽しても

なお溢れ出てくる色気が、葉山というキャラクターの

魅力に繋がっていた。泉のセリフに「葉山先生の気持

ちが私にはいつだってわからなかった」とあるように、

つかみどころがないけれど、それでもほっておけない

葉山を作りあげた。撮影現場では役柄についての濃密

な話し合いは多くなかったそうだが、それは行定監督と

松本の「ナラタージュ」の世界感の捉え方が近かった証。

このタッグによって、本気の大人の恋愛映画の流れがや

ってきそうだ。

キネマ旬報8月上旬号記事からの抜粋です。

映画「ナラタージュ」10月7日公開です。


posted by ドラ at 14:26| 東京 ☀| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: